子どもの成長・発達と遊びの大切さについて

子どもにとって「遊び」は「学び」です

・様々な環境を通して自由で自発的な遊びを行うことは、こころとからだが発育・発達する上でとても重要です。

・例えば、探求心に基づく遊びを通して、こころに関することでは知能検査などで測れる認知能力だけでなく非認知能力※、からだに関することでは体力、運動能力、危機回避能力等が培われます。

・非認知能力に近い言葉として、文部科学省の学習指導要領などでは生きる力※という言葉が使われています。

・遊ぶ中で成功や失敗の経験をすることで「できること」と「できないこと」を学び、困難な状況から立ち直る力、レジリエンス※を身に付けます。

・これらの力は積極的に豊かな人生を送るためにとても重要です。

※非認知能力:意欲、協調性、粘り強さ、忍耐力、計画性、自制心、創造性、コミュニケーション能力といった、IQなどで測れない内面の能力のこと。 (日本学術会議資料 我が国の子どもの生育環境の改善にむけて ―生育空間の課題と提言2020― より)
※生きる力:変化が激しく、新しい未知の課題に試行錯誤しながらも対応することが求められる複雑で難しい次代を担う子どもたちにとって、将来の職業や生活を見通して、社会において自立的に生きるために必要とされる力。 (文部科学省中央教育審議会 平成28年 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)より)
※レジリエンス:人間関係、経済、健康などに関する逆境、トラウマ、悲劇、脅威などから起こるストレスにうまく適応する力。(アメリカ心理学会資料 The Road to Resilience より)

外遊び・運動遊びの意義について

・遊びの中でも外遊び・運動遊びの意義については以下の5点が挙げられます。
・楽しく身体を動かす遊びは、①体力や運動能力の発達、②健康で丈夫な体とともに、③様々な活動への意欲や情緒性、創造性などを育むことにつながります。
・外の遊び場で、友だちとの遊びだけでなく、大きな子どもと小さな子どもが一緒に活動する場面では、お互いに気を配り、仲良く遊ぶことで、④社会性、協働性、道徳性や規範意識を培います。
・子ども期の全身運動は、⑤脳の運動制御機能や知的機能の発達促進にかかわり、将来の認知機能の維持・増進にもつながります。

  • ①体力・運動
    能力
  • ②健康的な体
  • ③意欲的な心
  • ④社会適応力
  • ⑤認知能力

原案:近藤 洋子(玉川大学名誉教授)、仁藤 喜久子(仙台白百合女子大学人間学部准教授)

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