協会長ごあいさつ

一般社団法人日本公園施設業協会(略称:JPFA)は昭和55年に設立以来、公園施設業の健全な発展と社会的地位の向上を図り、安全で快適かつ魅力ある公園施設を広く国民の利便に供することを目的として、安全性・耐久性・快適性等を考慮した公園施設の開発のための技術開発や調査研究、需要調査、国際交流、普及啓発等について積極的な活動を展開してまいりました。
中でも、遊具の安全については、国土交通省の「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」の内容に沿って、「遊具の安全に関する規準」を策定・改訂し、会員企業に遵守を義務付けて、その確保を図ってまいりました。また、規準の適切な運用・管理が行われるように会員企業の技術者の資格認定制度(公園施設製品安全管理士、公園施設製品整備技士)に取り組み技術の向上を図ってきました。品質と安全性が確保された公園施設の製造のための総合的な品質管理システムを構築した会員企業の認定制度(SP、SPL表示認定企業)にも取り組んできました。さらに、不幸にも事故が発生した場合には、保険による保障ができる制度を取り入れて遊具の管理者や利用者に安心を持っていただけるようにしております。

また規準は、遊具の計画・設計、製造・施工、維持管理、利用に係わる方々の共通の資料として活用されることを期待して一般にも公開しています。
平成17年度からは、遊具の管理担当者を対象にして、遊具の日常点検講習会を毎年、全国の主要都市において開催しています。毎年約1400人あまりの受講生に参加していただき、高い評価を頂いております。また遊具の利用者である子ども達の安全確保のため、子どもの保謹者や指導者の皆様を対象に「仲良く遊ぼう安全に」というパンフレットを平成15年度から保育園、幼稚園、小学校に配布して啓発活動を行ってきております。

このような活動の結果、遊具の事故は減少してきましたが、未だ無くなってはいません。特に、点検した後に事故が発生する例があるなど、点検の質が問題となってきており、公園施設の定期点検を的確に実施できる技術者が求められています。
このため、協会のこれまでの取り組みを活かして、公園施設の定期点検を的確に実施できる技術者を広く認定・登録する制度を新設したところ、平成27年2月に、公園施設(遊具)の点検・診断業務を適正に実施できる技術者資格としては、唯一国土交通省において登録されました。これを機にさらに多くの公園管理者の皆様に協会の資格者を活用いただき、点検の品質確保が図られるようになることを期待しています。

今後もさらに安全で決適かつ魅力あふれる公園施設を提供出来るように、協会訓である「人々の豊かな生活に役に立つ事業を行う」、「公正・公平・誠実に事業を行う」、「力を合わせて事業を行う」を基本としながら、調査・研究や技術開発に全力を傾注し、当協会並びに会員の健全な発展を図りつつ、国民生活の向上に寄与して参りたいと存じます。関係者各位の一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

一般社団法人 日本公園施設業協会
会長 内田 裕郎

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